ケース・シャーシ探しの決定版 — 奥澤とエスエス無線の歩き方
自作機器づくりで意外と悩むのが「箱」です。回路はブレッドボードで動いた。基板にも組んだ。さて、どう収める? ——この問いに70年以上応え続けてきたのが、東京ラジオデパートの「箱もの」専門店です。
2軒の専門店
**1Fの奥澤**は、ケース・シャーシ・ラックの専門店。アルミシャーシがサイズ違いでずらりと並ぶ棚は、作る人にとって構想が膨らむ風景です。
**2Fのエスエス無線**は、ラック・ケース・金属材料・基板を扱う店。ケースだけでなく素材(アルミ板・アングル材)から探せるのが強みです。
2軒を見比べて選べるのが、この館の贅沢なところ。まず両方の棚を眺めてから決めましょう。
筐体選びの考え方
1. 中身より一回り大きく。 基板・トランス・配線スペース・放熱の余裕を考えると、「ぴったり」は大抵きつすぎます。特に真空管アンプはトランスの占有面積が支配的。主要部品を紙に並べて実寸で置いてみるのが確実です。
2. 材質で選ぶ。
微小信号を扱う機器(フォノイコライザなど)は、シールドを意識した材質・構造選びが効きます。
3. 加工のしやすさを見る。 板厚が厚いほど剛性は上がりますが、ハンドドリルでの穴あけは大変になります。最初の1台は1〜1.5mm厚のアルミが扱いやすいでしょう。真空管ソケット用の大穴はシャーシパンチやステップドリルの出番です。
4. 見た目も性能のうち。 毎日目にする機器なら、仕上げにこだわる価値があります。ヘアライン仕上げのパネル、塗装、レタリング。「箱で作品の格が決まる」と言う自作派は少なくありません。
こんな相談ができる
専門店の良さは、現物と知識がセットであることです。
- 「この基板とトランスが入るシャーシを」→ サイズの候補を出してもらえる
- 「放熱が心配」→ 通風穴あきタイプや放熱器の相談
- 「この規格のラックに収めたい」→ ラック規格(インチラック)の世界へようこそ
とくにポイントtoポイント配線で組む真空管アンプは、シャーシのレイアウトが配線の美しさと安定動作を左右します。組む前の相談が、完成度への近道です。
まとめ
- 箱ものは1F奥澤と2Fエスエス無線の2軒を見比べる
- サイズは余裕をもって、材質は用途で選ぶ
- 迷ったら現物を前に相談——それができるのが専門店
回路が「作品」になる最後の工程、筐体選び。ラジオデパートなら、その相談相手がいます。部品探しはラジデパの商品一覧でも。
