電源入門 — ACアダプターから安定化電源まで
電子工作のトラブルで、最初に疑うべきは電源です。「電圧が足りない」「極性が逆」「電流が足りず不安定」——動かない原因の多くはここに潜みます。電源の基本を押さえましょう。
ACアダプターを正しく選ぶ
機器や実験に使うACアダプターは、3点セットで確認します。
- 電圧(V): 機器の要求と一致させます。高すぎは故障のもと、低すぎは動作不良
- 電流(A): 機器の要求以上を選びます。アダプター側の余裕は問題ありません(機器は必要な分しか取りません)
- 極性とプラグ径: DCプラグはセンタープラス⊕が主流ですが、逆のものもあります。機器の表示(⊕−の記号)とプラグの外径・内径を確認
「本体はあるのにアダプターがない」中古機器の救済では、この3点合わせが全てです。現物を持って相談できる店——たとえば3Fの平澤電気セレクトイン22のようなACアダプターに強い店——が頼りになります。
電池で動かす
試作段階では電池も優秀な電源です。ノイズが少なく、絶縁されていて安全。単3×4本(6V)や9V電池に電池ボックスとスナップを組み合わせるのが定番です。マイコンボードならUSBモバイルバッテリーという手も。電池の種類や特殊な電池については電池探しの記事もどうぞ。
ステップアップ: 安定化電源
工作が趣味として定着してきたら、安定化電源(実験用直流電源)の導入を考えましょう。
- 電圧を自由に設定できる: 3.3V、5V、12V……アダプターを買い替える必要がなくなります
- 電流制限が付いている: これが最大の価値です。設定した以上の電流が流れないので、配線ミスやショートのときに回路が「燃える前に」止まります
新品の入門機のほか、中古の業務用機という選択肢もあります。「電圧可変・電流制限付き・30V/3A程度」が最初の目安です。
電源まわりの基本作法
- パスコンを置く: ICの電源ピンの近くに0.1µFのセラミックコンデンサ。電源のノイズを吸う基本のおまじないです
- 配線は電源から疑う: 動かないときはテスターでまず電源電圧を測る。「電圧、来てますか?」が全デバッグの出発点
- 逆接続保護: 電池駆動の作品にはダイオード1本の逆接続保護を入れると、うっかり事故から回路を守れます
- AC100Vの直接工作は上級者になってから: 感電と火災のリスクが桁違いです。入門のうちはACアダプターと電池の範囲で楽しみましょう
電源が安定すると、工作の成功率は目に見えて上がります。地味なテーマこそ、最初に固める価値があるのです。部品・電源探しはラジデパでも。
